競歩のパフォーマンスと最大酸素摂取量の関係について

  • 2019.01.27 Sunday
  • 20:00

 

 

 

こんばんは、山田です。

 

 

 

先日の土曜日に、宮城県での練習会を行いました。

 

 

 

 

 

 

なぜわざわざ宮城県で行うか?というと、

 

 

 

仝外メンバーと合同で練習を行うことで、お互いに刺激し合える

降雪量が少ないので、雪がない中で練習ができる

 

 

 

というメリットのもとで行う予定でしたが、今回タイミングが合わず、そのどちらのメリットも享受できない、という結果に終わりました。笑

 

 

 

また、雪が積もっており、練習できないのでは?と危惧していたのですが、どうやら事前にコースを除雪してくださっていた方がいたようで、1人がギリギリ歩けるくらいの幅ではありましたが、歩けるようになっていました。(除雪してくださっていた方、本当にありがとうございました!)

 

 

 

たまには練習場所やコースを変えて、変化や新たな刺激を加えると、同じトレーニングでも新鮮さを感じながら練習でき、モチベーションを高められるのではないかと思っています。

 

 

 

またどこかでタイミングを見つけて、宮城県での練習会を行えたらと考えています。

 

 

 

では本日の記事です。

 

 

 

以前の記事「競歩のトレーニングとしてのランニングの位置付けについて」について、このような質問がありました。

 

 

 

 

 

 

私自身の説明不足や説明力不足から、なるべく伝え間違いがないようにしたいので、今回はこの質問にお答えしたいと思います。

 

 

 

少し前に書いた「競歩と走力の相関について」には、肺の強さを示す「最大酸素摂取量」ではなく、足の強さを示す「脚力」に焦点を当て、相関関係をお話ししました。

 

 

 

ですので今回は、肺の強さである「最大酸素摂取量」に焦点を当てながらお話ししたいと思います。

 

 

 

まず、結論からお話しすると、「関係はある」と思っています。

 

 

 

しかし、それは「直接的」ではなく「間接的に」という意味での関係性です。

 

 

 

以前ご紹介した、最大酸素摂取量との相関を測る実験(この実験からは、「競歩と最大酸素摂取量の相関はない」という結果が出た)の穴として、2つの問題点があります。

 

 

 

〜力が高かった時期の最大酸素摂取量を考慮していない

 

 

 

最大酸素摂取量は一定ではなく、常に変化します。

 

 

 

ある程度のところまでは誰でも、鍛えることによって高めることができます。逆に年齢や、トレーニングをしていなければ、もちろんのこと数値は低下していってしまいます。

 

 

 

何が言いたいのかと言うと、長距離走と競歩の両方を経験した私が感じているのは、長距離走でかかる心肺への負荷と、競歩での心肺のかかる負荷を比較した場合、明らかに競歩の方が心肺にかかる負荷は小さく、最大酸素摂取量を高めるトレーニングにはなりにくいのです。

 

 

 

ゆえに、長距離走選手だった時には最大酸素摂取量が高かった(長距離走選手時代は最大酸素摂取量を測る手段がなかった)が、心肺へのかかる負荷が小さい「競歩」を長く続けている中で、最大酸素摂取量が低下してしまった、というような見方をしています。

 

 

 

ですので、この実験の問題点として、「長距離選手時代の最大酸素摂取量」を検討の要素に入れていない、という穴があります。

 

 

 

被験者の絶対数が少ない

 

 

 

これは実験の対象者となる選手の数があまりにも少数だったことです。

 

 

 

ですが、これは仕方がないことでもあります。というのも、そもそも競歩選手が少ない上に、最大酸素摂取量を実験できる設備が日本に、そう多くある訳ではない為、実験の対象とできる選手・環境がないためです。

 

 

 

ゆえに、実験としての正確性に大きく欠けてしまいます。

 

 

 

 

 

以上の2つことから私が言いたのは、「この実験が悪いんだ!」というような文句を言いたいのではなく、笑

 

 

 

実験の表面的な部分や結果だけを見て、全てを判断してはいけない、ということです。

 

 

 

私がこの実験がこのような結果(最大酸素摂取量と相関がない)が導き出された原因とプロセスを、以下のように考えています。

 

 

 

まず、長距離から競歩に転向した選手の「最大酸素摂取量の変化」です。

 

 

 

●長距離から競歩に転向した選手の最大酸素摂取量の変化

 

 

 

この図から言いたいことは、競歩を始めてから選手の最大酸素摂取量が低下していくことを示しています。

 

 

 

理由は、先ほど書いた通り、長距離走でかかる心肺への負荷と、競歩での心肺のかかる負荷を比較した場合、明らかに競歩の方が心肺にかかる負荷は小さく、最大酸素摂取量を高めるトレーニングにはなりにくいためです。

 

 

 

 

 

次に、長距離から競歩に転向した選手の「技術力の変化」です。

 

 

 

●長距離から競歩に転向した選手の技術力の変化

 

 

 

この図は、競歩に転向し、練習を積んでいくことで、技術力を高めていく過程を示しています。(図のように右肩上がりで技術が上がり続けることはあまりありませんが笑)

 

 

 

そして、上記の二つをかけ合わせると、このような図になります。

 

 

 

 

この図から言いたいことは、もともと持っていた本来の最大酸素摂取量(転向時)と、現在の最大酸素摂取量(測定時)は同じではない、ということです。

 

 

 

ゆえに、その選手本来のポテンシャルとしては非常に高い最大酸素摂取量を持っているにも関わらず、競歩競技を長く続けることにより、最大酸素摂取量が低下しても(高くなくても)、技術力でカバーできるほどの技術を身につけた、というように考えています。

 

 

 

なので、直接的に、

 

・最大酸素摂取量が高い = 競歩が速い

 

と捉えるのではなく、

 

・(元々持っていた)最大酸素摂取量が高い ≒    競歩が速い傾向にある

 

と言えるのではないかと見ています。

 

 

 

そこで、なぜこのようなことが起きるか?と考えた時に、私が思う主な要因は、最大酸素摂取量が高いほど、競歩をした時に余裕を持って練習に取り組むことができる、という点です。

 

 

 

最大酸素摂取量が高い方が、当然ながら、競歩の練習時の心肺の余裕度が大きくなります。

 

 

 

そうなると、最大酸素摂取量が低い選手は歩くことに精一杯になってしまう反面、最大酸素摂取量が高い選手は、余裕を持ち、その分フォームや細かいところに意識を持って練習を行うことができます。

 

 

 

そうすることで、技術力をより早く、より大きく伸ばすことができます。

 

 

 

 

 

 

なので、競歩と最大酸素摂取量に直接的な相関関係がある、というより、元々持っていた最大酸素摂取量が高いほど、競歩の技術に変化させるほどの余裕を持って練習が行える為、その分、伸びが早く・大きい、ということです。

 

 

 

なので、走力がある人のほとんどは、最大酸素摂取量が高いので「走力と競歩の関係はある」というような言い方になってしまう、ということになります。

 

 

 

ですので、走りの遅い人はダメか、と言ったらそうではなく、その分技術力を高める工夫をしたり、心肺を高めるトレーニングを同時進行で行なったりするなどして、走力が高い人に対抗する手段を持っていないと、やはり走力の低い人は、高い人と当たり前のように同じトレーニングをして勝つのは難しいのではないか、ということです。

 

 

 

また、個人的な想像ですが、脚力を必要とし、最大酸素摂取量が必要となるノルディックスキーといった競技は、もしかしたら競歩への転向に向いているのでは?と感じています。

 

 

 

今日の内容をまとめると、

 

〆蚤膸請農歇萠未閥ナ發痢崢樟榲な」関係はない。

 →しかし、間接的には大きな相関が考えられる(図を参照)

∈蚤膸請農歇萠未高いほど、歩きには余裕ができ、伸びやすい傾向

 →フォームに意識を置きやすい為

J發で身体・心肺ともに精一杯になってしまうならば、ランニングで体力・心肺作りをしてみるのも一つの手

 →「競歩のトレーニングとしてのランニングの位置付けについて」を参考に

 

 

 

 

以上参考にしてください。

 

 

 

では本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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